開催期日

2020年10月9日(金)〜2021年1月15日(金)
全12回

 

開催会場

オンライン(Web会議システムZoomを使用します)
※参加費無料、要事前登録

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プログラム

要旨は順次公開いたします。
発表言語は日本語です。

[次回]第四回:2020年10月30日(金)15:00〜16:00
松浦年男(北星学園大学)
「九州諸方言の与格助詞に見られる音韻交替」

九州地方の諸方言では与格助詞が前接する母音と融合する現象が見られる。天草市本渡方言を例に取ると,ダイガキ ‘大学に’,ドケ ‘どこに’,サリャー ‘皿に’などが挙げられる。これは各地の記述的研究においても言及されているが,散発的なものが多く,交替条件の詳細が分かっているとは言いがたい。例えば,上の例から,この交替には母音前舌化,わたり音挿入,代償延長という3つの現象が関わると見られるが,規則や制約を用いたより一般的な説明はなされていない。また,この交替現象は「仕事に行った」では交替が見られて「見に行った」では見られないなど,形態統語的条件も関わるが,その詳細は明らかになっていない。そこで,本研究では,この与格助詞に関わる音韻交替現象について行った聞き取り,文献,コーパス調査の結果を報告し,記述的,理論的論点を整理する。これは始まったばかりの未発達な研究なので,ぜひ多くのフィードバックをいただきたいと考えている。

第五回:2020年11月6日(金)15:00〜16:00
佐藤久美子(国立国語研究所)
「茨城県高萩市方言における不定語を含む文の音調特徴」

第六回:2020年11月13日(金)15:00〜16:00
山田高明(一橋大学大学院生)
「熊本県八代市坂本町方言のアクセント単位拡張現象について (仮題)」

第七回:2020年11月27日(金)15:00〜16:00
田中真一(神戸大学)
「日本語におけるテキストセッティングと音韻構造」

第八回:2020年12月4日(金)15:00〜16:00
那須昭夫(筑波大学)
「式保存型の接尾辞と音調中和」

第九回:2020年12月11日(金)15:00〜16:00
ホワンヒョンギョン(筑波大学)、平山真奈美(成蹊大学)、 加藤孝臣(上智大学)
“Production and Perception of Japanese Downstep”

第十回:2020年12月17日(木)10:30〜11:30
北原真冬(上智大学)、米山聖子(大東文化大学)、田嶋圭一(法政大学)
「英語学習者の弱化母音の実現について: 予備的コーパス調査」

第十一回:2021年1月8日(金)15:00〜16:00
松井理直(大阪保健医療大学)
「日本語拗音の時間的性質に関する予備的調査」

第十二回:2021年1月15日(金)15:00〜16:00
菅原真理子(同志社大学)
「英語完全母音のプロミネンスレベルと音響特性」

終了した回

[終了] 第一回:2020年10月9日(金)15:00〜16:00
Clemens POPPE(Waseda University)
“Morphology and Accent in Japanese and Korean”

Japanese and Korean ‘pitch accent’ systems have been shown to have a number of striking similarities, but also some notable differences (Fukui 2003; Hayata 1999; Ramsey 1978). In this talk I will give an overview of the most important similarities and differences in morpho-accentual patterns and rules in ‘multi-pattern’ (Uwano 1999) accent systems that have been reported for the following varieties: Tokyo Japanese, Kansai Japanese, North/South Kyengsang Korean, and Hamgyeong/Yanbian Korean. The focus will lie on the accent patterns of affixed forms in the broad sense: derived forms, inflected forms, and word-particle combinations. One major difference that can be observed is the relative importance of morphological structure in Japanese compared to Korean. A number of possible explanations for this will be considered from functional and typological perspectives. I will also discuss the relevance of the similarities and the differences between the varieties of the two languages for the typology of word-prosodic systems.

[終了] 第二回:2020年10月16日(金)15:00〜16:00
広瀬友紀(東京大学)
「韻律情報は2度解釈されない:子どもが捉える韻律情報の曖昧性」

日本語において、ピッチアクセントは語彙情報として位置づけられるが、ピッチ変化という情報は、異なる言語レベルでの多様な役割を担う。例えばある語におけるピッチの上昇という韻律現象が、その語を含む形態統語的な範疇の情報を反映したふるまいなのか、特定の統語的句構造に由来するのか、あるいは情報構造上の機能を持つのか、音声入力をリアルタイムで処理する聞き手にとっては多義である状況があり得る。本研究では日本語において三つの有核語からなる左右枝分かれ構造の統語的曖昧性([[青い猫]の傘] (Left Branching) vs. [青い[猫の傘]] (Right Branching) )を題材とする、そこで第二句(「猫の」)のピッチの上昇が統語情報の反映である解釈とコントラスト現象の一部であるという解釈の間でさらなる一時的曖昧性を持つ状況を設定し、韻律情報の実時間処理のあり方について視線計測実験 (Visual World Paradigm)を異なる年齢層のグループに対して行った。成人においては第二句のピッチ上昇を、即時的にはコントラスト情報として解釈した後で、改めてこれを右枝分かれ統語構造の写像であると再解釈することを示す結果が得られた (Hirose 2019)。3〜5歳児においては年齢毎に振るまいが異なり、5歳児ではピッチ情報をコントラストとして解釈し、4歳児では専ら右枝分かれ構造と解釈する傾向があること、また、いずれの場合も、ひとつの韻律現象に与えた解釈は再解釈されないことが示唆された (Hirose and Mazuka, under review)。
Hirose, Y. (2019) Sequential interpretation of pitch prominence as contrastive and syntactic information: contrast comes first, but syntax takes over. Language and Speech, 63 (3), 455-478.   https://doi.org/10.1177/0023830919854476

[終了] 第三回:2020年10月23日(金)15:00〜16:00
米田信子(大阪大学)
「ヘレロ語 (Bantu R31)における名詞の声調体系」

南部アフリカで話されているヘレロ語(バントゥ諸語、ニジェール・コンゴ語族)の名詞は名詞接頭辞と名詞語幹で構成される。本発表ではヘレロ語の名詞の声調について、①名詞語幹には2nとおり (nは名詞語幹の音節数) の声調形が存在すること、②ヘレロ語の名詞には「声調格 (tone case)」と呼ばれる声調による屈折システムがあり、名詞接頭辞の声調によって3種類の屈折形が区別されること、③名詞接頭辞と名詞語幹が結合する際にいくつかの規則が適用されること((i)名詞接頭辞のHは右隣の音節に拡張する、(ii)名詞接頭辞を含めてHが3つ以上並ぶと2つめ以降のHは低く現れる、(iii)Lがあるとダウンドリフトが起きる)、④これらの規則によって屈折形の区別が中和される場合があること、⑤名詞接頭辞の音節数は2音節が基本だが、1音節名詞接頭辞の場合はHの現れ方が名詞語幹の声調形によって異なること、等を報告する。

対照言語学プロジェクト プロソディー研究班オンライン研究会(後期)

2 thoughts on “対照言語学プロジェクト プロソディー研究班オンライン研究会(後期)

  • 2020年10月13日 at 7:35 PM
    Permalink

    第1回は本務の都合で参加できませんでしたが,この後,事情の許す限り,参加いたします。よろしくお願いいたします。

    Reply
    • 2020年10月14日 at 9:28 AM
      Permalink

      ありがとうございます。ご参加をお待ちしております。

      Reply

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